ケアノート がん患者自身の真の訴えを側面援助するためのQOL(Quality Of Life)調査票

ケアノート [がん患者用QOL調査票] ケアノートセンター
がん診療で使用することを考慮

ケアノート 第3.0版の特徴

がん診療で使用することを考慮し、第3.0版は以下の特徴を持っています。

  1. ケアノートは、がん臨床で使用し、その情報を患者自身の医療に直接役立てることを目的として作成されました。入院のみならず外来治療でも、また、闘病初期から緩和ケアにも使用できるように配慮されています。
  2. 実際にがん医療が提供されている患者さんや現役の緩和医療に携わる医療者からの聴取により、項目選定を行いました。
  3. 項目の内容はがん医療でよく質問されるものに限定し、総項目数を24項目と少なくしました。患者が容易に解答でき、複数回の調査に答えることに配慮されています。また、単語または語句による短い質問による項目を用い、解答方法が11段階liner analog scale変法を採用しています。第三者が聞いて記述できるように配慮されています。
  4. 項目の配列は、医師や看護婦など医療従事者が患者に実際に問診する際の順序から、症状(Physical well-being)、心理状態(Mental well-being)、生活状況(Life well-being)の順で配列されています。
    • 症状(Physical well-being)では、緩和療養中の患者がよく経験し緩和治療技術で対応できる症状を列挙しています。
    • 心理状態(Mental well-being)では、anxiety, depression, irritability, anger, confusionの諸状態を網羅しています。
    • 生活状況(Life well-being)が、がん患者にとって重要な尺度です。活動性(Daily functioning)、社会性(Social functioning)、および、生活の質(Global QOL functioning)から構成されています。社会性(Social functioning)では、"family well-being"と"out-group well-being"の2項目を採用しています。また、生活の質(Global QOL functioning)には、spiritual well-beingを問う項目と生活の満足度(satisfaction)を問う項目も含まれています。
  5. 項目を圧縮する一方で、個々の患者の多様性に対応するため自由回答欄を設けています。
  6. 解答紙がノートより一枚ずつ切り離すことが出来、ファイルすることができます。

これらの工夫により、今までのQOL質問票より、PSが悪化したときにも解答しやすく、看護婦など第三者による聞き取り調査もしやすくなっており、受容度の改善が期待されます。